僕は専門学校生。
将来を見越し、職人として羽ばたくために
とても濃いトコに入学した。
どれくらい濃いかってぇと、
文化祭のフリマでエロゲーなる物が売られているほどのトコだ。
幼い子供も訪れる祭りでエロゲーですか!18禁ですか!
わざわざ他県から遊びに来てくれてた僕の友人Mっちが
「エロゲーいかがですかー」って呼び込みをしていた女の子に
ものっそぃ萌えてました。
・・・・・・どこにツッコメばイイ!?
まぁそんだけ今や注目を浴びつつあるアキバ的な学校だ。
コスプレなんてのはさも、当たり前のように行われる。
アニメ声で「いらっしゃいませぇ♪」って宣伝して歩いてるフリフリの女の子なんかもいた。
正直なトコ、僕はこの学校に来て初めてコスプレなんて見たもんだから、冬休みに帰郷したときに友人に土産話として喋り捲ったさ。・・・・うんざりするくらいにな。
そしたらどうだ。
ツワモノが現れた。
「アタしもコスプレした~い♪♪」
口走ったのは、ソレ系とはまったく無縁そうなサラブレットガールCッヒーだ。
なんも部活してなかったのに運動神経バリバリの女にモてる女だ。
まさかノリで言っただけだろうとタカをくくっていたが、故郷を離れ
数日した朝、メールが届いた。
「コスプレいつする?♪」
――朝イチでそれかよ!!
多少漫画を読んだり、プレステやる的なことを聞いてはいたが
そこまでノリノリとは夢にも思わなかった。
彼女はメイド服(メイドさんの仕事着。オタク的文化では特定の傾向のエプロンドレスのことを指す)を御所望のようなので、クラスメイトのHろ姉さんにお願い。
とても嬉しそうな笑顔で勘違いした誤解を解きつつ、貸してもらうことに成功。
――僕のカラダと引き換えに・・・・・・
なんだかんだで、メイド服をCっひーの家までお届け。
イキナリ装備。
恥ずかしがりながらも、いっぺんの迷いも無く変身。
記念写メを数回撮ったが、やっぱりそこは恥ずかしいのか
顔が笑ってません
「お帰りなさいませご主人様ァ♪」
ってツラじゃねぇ!
ぬいぐるみを抱きかかえたり、薔薇を持ったり、色々と策を講じてみたんですが・・・・・・
――ホウキ持ってるときだけめっちゃ笑顔
「アタシこんなキャラじゃないよね?!」と、恥ずかしながらも
テレビ見たり形態いじったり湯飲みで茶をのんだり・・・・・・
ずっとメイドでした。
ぇ、結構お気に入り?
てかかなり気に入ってるんじゃん?
極めつけはバイトの時間で帰ることになった僕に対して――
「行ってらっしゃいませ
ご主人様♪♪♪」
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